ペルー人との国際結婚の手続きについて

投稿日:2025年12月22日

「愛するペルー人のパートナーと結婚して、日本で一緒に暮らしたい」 そう決心したものの、いざ手続きを調べ始めると、聞き慣れない書類や複雑なステップに戸惑ってしまう方は少なくありません。

特に、日本人とペルー人の国際結婚は、どちらの国で先に手続きを進めるかによって、必要書類や流れが大きく変わります。

具体的には、

  • 日本で先に手続きをする場合
  • ペルーで先に手続きをする場合

の2つのパターンが存在します。

この記事では、それぞれのパターンに沿って、必要な書類や手続きの流れを解説します。複雑に思える手続きも、1つずつクリアしていけば、必ずゴールにたどり着けます。この記事を参考に、スムーズに手続きを進めていきましょう。

1.結婚できる年齢等について

まずはじめに、結婚の手続きを進めるにあたって、自分や相手が結婚できる年齢であるかどうかを確認する必要があります。国によって、結婚できる年齢が異なるため、とても重要な確認事項です。

日本人とペルー人との国際結婚の場合、日本もペルーも、法律で男女ともに18歳以上であることを定めていますので、18歳以上の男女であれば結婚可能です。ただし、ペルーでは、16歳以上18歳未満でも裁判所の許可と両親の同意があれば結婚可能となります(障害や伝染病がある場合を除く)。

また、ペルーには再婚禁止期間のルールがあり、ペルー人女性は、離婚後又は死別後、300日を経過しなければ、再婚できません。ただし、妊娠していない証明があれば、裁判所の判断で期間を短縮することが可能です。

なお現時点で、同性婚については両国とも認めていません。

2.日本で先に手続きをする場合

結婚予定のペルー人の方が、日本に在留している場合は、日本での手続きを先に進めた方がスムーズです。まずは日本で先に手続きする場合について解説します。

(1)お住まいの市区町村役場に必要書類を確認する

最初に、日本人が住んでいる市区町村役場に結婚手続きに必要な書類を確認します。役場によって、必要な書類が異なる場合がありますので、必ず確認してください。なお、一般的によく求められる書類は以下のとおりです。

【日本人が用意するもの】

  • 婚姻届
  • 写真付きの身分証明書(パスポートや運転免許証等)

【ペルー人が用意するもの】

  • 申述書(婚姻要件具備証明書を以下の書類で代用することを書いた書類)
  • 婚姻に関する宣誓供述書とその日本語翻訳文 ※業者に依頼しても、自分で翻訳しても大丈夫です
  • 独身証明書とその日本語翻訳文 ※業者に依頼しても、自分で翻訳しても大丈夫です
  • 出生証明書とその日本語翻訳文 ※業者に依頼しても、自分で翻訳しても大丈夫です
  • パスポート
  • 在留カード ※短期滞在ビザ(ノービザ)で来日している場合は不要

ペルーは、婚姻要件具備証明書を発行しない国です。そのため、婚姻に関する宣誓供述書や独身証明書、出生証明書でペルー人が婚姻要件を備えていることを証明することとなります。なお、婚姻に関する宣誓供述書は在日ペルー共和国総領事館で取得できますが、独身証明書や出生証明書はペルー本国の役所から取り寄せる必要があります。

(2)管轄の在日ペルー共和国総領事館で婚姻に関する宣誓供述書を取得する

次に、結婚予定のペルー人が住んでいる地域を管轄する在日ペルー共和国総領事館に連絡し、婚姻に関する宣誓供述書を取得するために必要な書類等を確認します(短期滞在ビザで来日している場合は日本人が住んでいる地域を管轄する在日ペルー共和国総領事館に連絡してください)。
そして、必要書類を揃えたら、予約システムで申請日を予約してください。予約日当日、必要書類を持って在日ペルー共和国総領事館で手続きをして、宣誓供述書を取得します。以下は、在東京ペルー共和国総領事館で求める必要書類となります(ペルー人の在留状況によって必要書類が異なる場合がありますので、HPや電話で必ず確認してください)。

【婚姻に関する宣誓供述書に必要な書類】

  1. ペルー人のDNIカード ※身分事項が最新のもの
  2. ペルー人のパスポート
  3. 専門医が作成した診断書又は精神健康診断書(認知症検査) ※75歳以上の場合のみ
  4. 手数料(4,000円)
(3)お住まいの市区町村役場に婚姻届等を提出する

無事、宣誓供述書等を取得できたら、その翻訳文も準備して、お住まいの市区町村役場で婚姻届と必要書類を提出します。この手続きで、日本における婚姻関係の手続きは完了です。

日本での手続きが終わったら、在日ペルー共和国総領事館に結婚の報告を行います。
一般的には、婚姻届受理証明書、婚姻の事実が記載された戸籍謄本やパスポート、日本語の書類のスペイン語翻訳文が必要となります。また、婚姻届受理証明書と戸籍謄本には日本の外務省のアポスティーユが必要となります。状況によって求められる書類が追加されることもありますので、事前に管轄の在日ペルー共和国総領事館へ確認してください。

上記手続きが完了すると、入管に配偶者ビザ申請をするにあたって必要な「結婚登録証明書」を取得することができます

(4)入管に配偶者ビザの申請をする

ペルー人との国際結婚が成立したら、配偶者ビザへの変更許可申請又は認定証明書交付申請を行います。ここまでの国際結婚の手続きの中で、最も難しい手続きです。
中長期の在留資格を持つ方が変更許可申請を行う場合についてはこちらを、短期滞在ビザ(90日)から手続きを行う場合はこちらをご覧ください。

配偶者ビザには様々なメリットがあります。例えば、配偶者ビザは、就労制限が無く、自由に働くことができます。アルバイトだけでなく、正社員や会社経営等、様々な働き方をすることができます。また、永住権の取得についても、配偶者ビザの方は要件が緩和されており、永住申請しやすいです。
とは言え、配偶者ビザは審査が厳しく、結婚しているからといって絶対に得られるビザではないため、入念に申請準備することをおすすめします。

3.ペルーで先に手続きを進める場合

結婚予定のペルー人の方がペルーに在住している場合は、ペルーでの手続きを先に進めた方がスムーズです。
ここからは、ペルーで先に結婚手続きをする場合について解説します。

(1)日本人の婚姻要件具備証明書等を取得する

まず、結婚予定の日本人がペルーでの結婚の条件を満たしていることを証明する書類(婚姻要件具備証明書)が必要です。婚姻要件具備証明書は、在ペルー日本国大使館に本人が出頭し、手続きをすることで取得できます。婚姻要件具備証明書を取得するために必要とされる一般的な書類等は、以下のとおりです。

  • 証明書発給申請書
  • 日本人の戸籍謄本 ※発行から3ヶ月以内のもの
  • 日本人のパスポート
  • 手数料

申請後、3営業日内に交付されます。

(2)ペルーの役場で結婚申請を行い、結婚式を挙げる

続いて、ペルー人の住所を管轄するペルーの役場に行き、結婚申請をします。申請に求められる一般的な書類は以下のとおりですが、必ず申請する役場に確認してください。

  • 日本人の婚姻要件具備証明書とそのスペイン語翻訳文 
  • 日本人の戸籍謄本とそのスペイン語翻訳文 ※日本の外務省のアポスティーユが必要
  • ペルーの病院が発行する2人の健康診断書
  • 2人のパスポートの原本とコピー
  • ペルー人の出生証明書
  • ペルー人の居住証明書
  • ペルー人のDNIカード

日本の外務省でアポスティーユを取得した戸籍謄本等の翻訳については、こちらをご参照ください。

申請書類が受理されると、役場の掲示板や新聞等で7日間、当事者の情報が掲示されます。この公示期間中に異議申し立てがなければ、役場や教会にて公開で結婚式を行います。挙式後、結婚登録され、「婚姻登録証明書」が発行されます。

(3)日本の役場へ報告的届出を行う

ペルーで結婚が成立したら、その事実を日本の戸籍に反映させるための手続きを行います。お住まいの市区町村役場か在ペルー日本国大使館で3ヶ月以内に手続きを行いましょう。日本の役場で手続きをした方が、戸籍に婚姻事実が記載されるまでの時間が短いため(1週間程度)、おすすめですが、引き続きペルーに滞在する場合は、在ペルー日本国大使館で手続きを行うこともできます。ただし、婚姻事実が記載されるまでに2~2ヶ月半ほどかかりますので、注意してください。
日本の役場への報告的届出に際して、必要とされる一般的な書類は以下のとおりです(必ず届出を行う役場に事前に確認してください)。

  • 婚姻届
  • 婚姻登録証明書とその日本語翻訳文 ※業者に依頼しても、自分で翻訳しても大丈夫です
  • ペルー人のパスポート又は出生証明書とその日本語翻訳文 ※業者に依頼しても、自分で翻訳しても大丈夫です

この手続きが完了して初めて、日本でも法的に婚姻が成立したことになります。
なお、在ペルー日本国大使館のHPに、翻訳用の参考様式が掲載されていましたので、こちらでもご紹介します。ぜひご活用ください。

(4)入管に配偶者ビザの認定証明書交付申請をする

ペルー人との国際結婚が成立し、ペルー人配偶者と日本で暮らす場合は、ペルー人配偶者を日本に呼び寄せるために、配偶者ビザの認定証明書交付申請を行います。ここまでの国際結婚の手続きの中で、最も難しい手続きです。詳しくはこちらをご覧ください(この手続きで婚姻の記載がある戸籍謄本を求められるため、日本国内の役場で報告的届出をした方がスムーズに手続きできます)。
配偶者の呼び寄せについても、審査が厳しく、結婚しているからといって絶対に得られるビザではないため、入念に申請準備することをおすすめします。

4.まとめ

この記事では、日本人とペルー人の国際結婚手続きについて、日本で先に進める場合とペルーで先に進める場合、それぞれの流れを詳しく解説しました。
この2つのケースを比較すると、

  • 結婚予定のペルー人が日本在住なら、日本で先に手続き
  • 結婚予定のペルー人がペルー在住なら、ペルーで先に手続き

が、全体的な流れとしてスムーズである場合が多いです。
しかし、もしペルーで先に手続きを進めることを選ばれた場合、1つ注意が必要です。ペルーの制度では結婚の公示期間が1週間設けられており、その後必ず結婚式を挙げなければならないため、日本で手続きをする場合と比べて、完了までに時間がかかってしまいます。もし、結婚の手続きを急がれるようでしたら、ペルー人は90日間の短期滞在であればノービザで来日できるため、日本で先に婚姻手続きを完了させることをおすすめします。お二人の結婚手続きが円滑に進み、新しい生活が素晴らしいものになることを心より願っております。

結婚手続き完了後には、外国人配偶者の方が日本で安定して暮らすために不可欠な配偶者ビザの申請という大切なステップが控えています。このビザ申請には、複雑な書類作成と厳格な審査が伴います。
当事務所では、日本人とペルー人の国際結婚後の配偶者ビザ(「日本人の配偶者等」)申請について、書類作成から申請代行までトータルでサポートしております。お二人が安心して新生活をスタートできるよう、確かな知識でサポートいたします。ビザ申請に関してお困りの際やご不安な点がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。

この記事の監修者

かざはな行政書士事務所

代表行政書士 
佐々本 紗織(ささもと さおり)

プロフィール
前職の市役所勤務の中で、国際業務に従事し、外国人支援の仕事に深く関わってきました。
その経験を活かし、行政書士としてより専門的なサポートを行うため、一念発起して資格を取得しました。
2025年5月に、広島県東広島市で入管業務専門の「かざはな行政書士事務所」を開業。
ビザ申請や帰化申請を中心に、外国人の方と企業の皆様を支援しています。

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