外国人留学生の就労ビザ手続きがラクに!
書類省略ルールをわかりやすく解説

投稿日:2025年11月29日

2025年12月から、外国人留学生が日本企業から内定を受けて就労ビザへ変更する際、一部の書類が省略できる新しいルールが導入されます。
これにより、留学生にとっても企業側にとってもビザ変更の負担が軽くなり、手続きがスムーズに進むようになります。

特に、申請が集中しやすい時期には審査が遅れがちですが、書類の簡素化により、より円滑に手続きを進められることが期待されています。

この記事では、書類省略が適用されるケース、省略が適用される場合の提出書類や注意点について、行政書士が分かりやすく解説します。

1.書類省略が適用されるケース

2025年12月1日から、従来の所属機関のカテゴリーによる提出書類の省略に加え、留学ビザから技術・人文知識・国際業務ビザ又は研究ビザへの在留資格変更許可申請について、以下のいずれかに該当する場合には提出書類の省略が可能となります。なお、派遣形態での雇用の場合は、対象外となりますので、ご注意ください。

  1. 日本の大学卒業(予定)者(大学院及び短期大学卒業者を含む。)
  2. 海外の優秀大学卒業者
    3つの世界大学ランキング(※)中、2つ以上で上位300位にランクインしている外国の大学が対象となります。※対象となるランキング及び順位は以下のとおり。
    QS・ワールド・ユニバーシティ・ランキングス  300位以内
    THE・ワールド・ユニバーシティ・ランキングス  300位以内
    アカデミック・ランキング・オブ・ワールド・ユニバーシティズ  300位以内
  3. 留学ビザから就労ビザへの在留資格変更許可を受けた者を現に受け入れている企業(※)において就労する場合
    申請者が希望するビザを持つ外国人(留学ビザから変更許可を受けた者のみ)が当該企業に現に雇用されており、その外国人が当該企業において就労中に少なくとも1回の在留期間更新許可を受けている場合が対象。

上記1~3のいずれかに該当するとして書類の省略を希望する場合は、以下の説明書を作成し、申請書に添付して提出する必要があります。ただし、事実と異なる説明を行い、書類の省略を行った場合には、虚偽の申請と判断される可能性がありますのでご注意ください。

2.書類省略が適用される場合の提出書類

書類省略が適用される場合の提出書類は、カテゴリー2と同様の書類が求められます。ただし、審査の状況により、省略が認められた書類の追加提出を求められることもあります。

  • 在留資格変更許可申請書
  • 写真(縦4cm×横3cm)
  • パスポート(原本提示)
  • 在留カード(原本提示)
  • 専門士又は高度専門士取得の証明書(専門学校を卒業し、専門士の称号を付与された場合のみ)※研究ビザへの変更許可申請では不要
  • 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の写し
  • 提出書類省略に関する説明書

3.手続き等における注意点

書類省略を適用されるとしても、次のポイントには注意しておきましょう。

  • 4月の就職を希望する場合は、12月1日から1月31日までの間に申請する
    ☝毎年1月~3月にかけて、4月の就職を希望する在留諸申請が非常に多いため、申請時期がギリギリになると、希望日までに審査が終了しない場合があります。希望する就労ビザの許可が下りなければ、当然働くこともできません。書類が揃ったら、早めに入管に申請しましょう。
    なお、留学ビザの在留期限が「1月31日以前」であり、1月31日以降も「留学」の活動を行う場合には、まずは留学ビザの更新申請を行う必要があるため、上記期間に変更許可申請を行わないようにしてください。
  • 申請の際は、入管が公開している提出書類一覧表を見て、必要書類が揃っていることを確認する
    ☝提出書類が不足していると、審査が遅れ、希望日までに審査が終了しない場合があります。提出前に必ずすべて揃っているか、確認しましょう。
  • カテゴリー3や4の企業の場合は雇用理由書も提出する
    ☝カテゴリー1や2の企業に就職する場合は、添付しなくても大丈夫なケースがほとんどですが、カテゴリー3や4の企業に就職する場合は、たとえ書類省略ルールが適用されるとしても、申請者の学歴等と業務の関連性や重要性等を補強するために、雇用理由書は提出した方がよいでしょう。雇用理由書の書き方については、こちらをご覧ください。
  • 審査状況の進捗確認はしない
    ☝入管に問い合わせても、審査の進捗状況について教えてもらうことはできません。電話が沢山かかってくることで、審査業務に遅れが出ることもありますので、進捗状況を確認する電話はかけないようにしましょう。
  • 審査終了の通知が届いたら、卒業式後に必要書類を持って在留カードを受け取る
    ☝入管の窓口で申請した場合、審査後にその旨を通知するハガキが届きます。そのハガキが届いたら、卒業式後に必要書類(卒業証書等)を持参して、入管で新しい在留カードを受け取りましょう。もし、日付と時間が指定された通知が届いた場合は、その日時に入管に行きましょう。
  • 卒業後はアルバイトしない
    ☝留学ビザで資格外活動許可を受けていても、卒業後はアルバイトができません。卒業後は、学業という本来の活動をしていないため、資格外活動許可が無効になるからです。今後、日本で長く暮らし、永住や帰化を目指す方は絶対にこの期間にアルバイトをしないでください

4.まとめ

この記事では、2025年12月から始まる、外国人留学生が日本企業から内定を受けて就労ビザへ変更する際の「書類省略ルール」について解説しました。このルールは、特にカテゴリー3・4の企業に就職する留学生やその企業にとって大きな負担軽減となるものです。

ですが、技術・人文知識・国際業務ビザや研究ビザの審査については、これまで通り、在留資格該当性(その仕事が在留資格に合っているか)や上陸許可基準(その活動を行うための適格性)といった重要ポイントが厳しくチェックされます
そのため、書類が一部省略できるようになっても、該当性や基準をしっかり補強するために、理由書を添付することは、引き続き非常に有効です。結果として、審査がスムーズに進む可能性も高まります。とは言え、理由書の作成には「入管がどこを見ているのか」というポイントを正確に押さえる必要があり、専門性が求められる作業です。

当事務所では、理由書の作成を含め、就労ビザ申請をトータルでサポートしています。申請に不安がある方、時間が取れない方は、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

かざはな行政書士事務所

代表行政書士 
佐々本 紗織(ささもと さおり)

プロフィール
前職の市役所勤務の中で、国際業務に従事し、外国人支援の仕事に深く関わってきました。
その経験を活かし、行政書士としてより専門的なサポートを行うため、一念発起して資格を取得しました。
2025年5月に、広島県東広島市で入管業務専門の「かざはな行政書士事務所」を開業。
ビザ申請や帰化申請を中心に、外国人の方と企業の皆様を支援しています。

お気軽にお問合せ・ご相談ください

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
082-495-5550
受付時間
10:00~18:00
定休日
土曜・日曜・祝日(予約対応可)

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ・相談予約

082-495-5550

<受付時間>
10:00~18:00
※土曜・日曜・祝日は除く

フォームは24時間受付中です。お気軽にご連絡ください。

かざはな行政書士事務所

住所

〒739-0041 広島県東広島市西条町寺家

受付時間

10:00~18:00

定休日

土曜・日曜・祝日(予約対応可)

対応地域

広島県を中心に、岡山県、山口県、島根県、鳥取県および全国オンライン対応可能