家族滞在ビザの方がパチンコ店等でアルバイト可能に!
「個別許可」の要件と手続きを解説

投稿日:2026年10月15日

2026年10月1日から、家族滞在ビザの方が個別の資格外活動許可を受ければ、パチンコ店やゲームセンター等でアルバイトできるようになりました。

この記事では、対象者、要件、手続きの流れ、注意点等について、ビザ専門の行政書士がわかりやすく解説します。

1.何が変わった?

2026年10月1日から、家族滞在ビザの方が、入管から「資格外活動の個別許可」を受けることで、パチンコ店・スロット店・麻雀店・ゲームセンター等の「遊技場営業店舗」でアルバイトができるようになりました。

これまで家族滞在ビザの方は、資格外活動許可を取ればコンビニや飲食店等でアルバイトはできましたが、風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)に関係する店舗での就労は一律で禁止されていました。そのため、パチンコ店のホール清掃や景品交換カウンターといった仕事内容であっても、「パチンコ店の店舗内で働くこと自体」が認められていなかったのです。

今回の運用変更により、一定の要件を満たし、勤務先ごとに「資格外活動の個別許可」を受けることができれば、家族滞在ビザの方でも遊技場営業店舗でアルバイトが可能になりました。

外国人労働力の確保に課題を抱える遊技場業界と生活資金の補填や社会参加を望む家族滞在ビザの方の双方にとって、大きな転換点となる改正です。

2.対象者

対象となる方:家族滞在ビザの方

対象外の方:留学ビザの方、外国人の扶養を受ける配偶者・子として行う日常的な活動を指定された特定活動ビザの方(例:特定技能1号ビザの扶養家族として指定されている方)

☝留学ビザの方や扶養を受ける特定活動ビザの方はこれまで通り、遊技場営業店舗でのアルバイトは認められません。混同しやすいポイントですので、ご注意ください。

3.変わらないこと

今回の運用変更で、パチンコ店・スロット店・麻雀店・ゲームセンター等の「遊技場営業店舗」でのアルバイトは可能となりましたが、キャバクラ・スナック・ホストクラブ等の「接待飲食等営業」、性風俗関連特殊営業、特定遊興飲食店営業(クラブ・ライブハウス等)でのアルバイトは引き続き禁止のままです。

また、全てのアルバイトを合算して週28時間以内という上限もそのままです。

「パチンコ店で働けるようになった=風俗営業全般で働ける」ということではありません。遊技場営業店舗に限った解禁ですので、ご注意ください。

4.個別許可を受けるための5つの要件

遊技場営業店舗でアルバイトするには、以下の要件のすべてに適合する必要があります。

  1. 一般原則への適合:資格外活動に従事することで「家族滞在」本来の活動が妨げられないことなど、資格外活動許可の一般原則に適合すること

  2. 法令違反でないこと:申請に係る活動が、法令(刑事・民事を問わない)に違反すると認められる活動に当たらないこと

  3. 勤務先が風営法の許可店であること:活動先が、風営法第3条第1項に規定する風俗営業(同法第2条第1項第4号及び第5号の営業=遊技場営業)の許可を受けていること

  4. 勤務先の誓約書の提出:勤務先が以下を誓約する誓約書(参考様式あり)が提出されていること
    ➀「外国人雇用状況の届出」等、外国人を雇用する事業主の法令上の義務を遵守すること
    ➁雇用した外国人に特定在留カードの取得を推奨すること
    ➂雇用した外国人が複数の資格外活動を行っている場合、合計が週28時間以内であることを定期的に確認すること

  5. 週28時間以内:全ての資格外活動(包括許可・個別許可を問わない)の活動時間の合計が、1週につき28時間以内であること

5.手続きの流れと必要書類

(1)アルバイト開始までの流れ
  1. アルバイト先と雇用契約の締結
  2. 申請準備(必要書類の作成)
  3. 資格外活動許可申請(最寄りの地方出入国在留管理局)
  4. 審査・許可の交付(在留カード等に許可の記載)
  5. アルバイト開始(許可された範囲内で)
(2)必要書類
  • 資格外活動許可申請書
  • 活動内容・活動時間・報酬等を説明する文書(任意様式)
  • 勤務先作成用誓約書(参考様式)
  • 申請人作成用誓約書(参考様式)
  • 勤務先の風営法営業許可証等の写し(要件3を証明するもの)
  • その他の資格外活動状況を説明する文書(申請対象を含めた全資格外活動が週28時間以内であることを立証する資料)

6.注意点

(1)家族滞在ビザの方の注意点
  • 許可前の就労は不法就労です。審査には一定の時間がかかるため、雇用契約後にすぐ働き始めることはできません。必ず許可の交付を確認してから勤務を開始してください。
  • 週28時間は「合算」です。コンビニのアルバイト+遊技場営業店舗のアルバイトのように複数掛け持ちしている場合、すべての合計で週28時間以内である必要があります。超過した場合も不法就労となり、在留資格の更新・変更に影響するおそれがあります。
  • 包括許可では足りません。遊技場営業店舗での勤務は、包括許可ではカバーされません。勤務先・業務内容を特定した個別許可が必要です。
  • 在留資格の変更・更新の際は、資格外活動許可も併せて手続きを行う必要があります。
(2)事業主の方の注意点
  • 許可交付の確認前の就労は「不法就労助長罪」のリスク:資格外活動許可の交付を確認する前に働かせた場合、店舗側が処罰されるおそれがあります。
  • 誓約書の作成・提出:雇用状況届出等の法令遵守、特定在留カード取得の推奨、週28時間合算の定期的確認について誓約する誓約書(参考様式あり)が必要です。
  • 労働時間の合算管理:自店での勤務時間だけでなく、他店でのアルバイト時間も含めて週28時間以内であることを定期的に確認してください。
  • 営業許可証等の提供:風営法に基づく営業許可証等の写しを申請資料として提供する必要があります。
  • 外国人雇用状況の届出:ハローワークへの届出等、法令上の義務を確実に履行してください。

7.よくある質問(FAQ)

Q. 留学生もパチンコ店で働けるようになったのですか?
A. いいえ。今回の解禁は在留資格「家族滞在」の方に限られます。「留学」や対象の「特定活動」の方は、引き続き遊技場営業店舗での就労は認められません。

Q. すでに包括許可を持っています。そのまま働けますか?
A. できません。遊技場営業店舗でのアルバイトには、勤務先ごとの「個別許可」が必要です。包括許可を持っている方も、改めて個別許可の申請を行ってください。

Q. スナックやキャバクラでも働けるようになりましたか?
A. いいえ。接待飲食等営業(スナック・キャバクラ・ホストクラブ等)、性風俗関連特殊営業、特定遊興飲食店営業での就労は、改正後も引き続き禁止です。

Q. 許可申請中でも、働き始められますか?
A. できません。審査が終了し許可を受けるまでは働くことができません。許可前の就労は不法就労であり、店舗側も不法就労助長罪に問われるリスクがあります。

Q. 他のアルバイトとの兼ね合いは?
A. 全ての資格外活動の合計が週28時間以内でなければなりません。例えば、包括許可で週10時間働いている場合、遊技場営業店舗では週18時間までしか働けません。

Q. 「遊技場営業」にはどんなお店が含まれますか?
A. 風営法上の遊技場営業(第2条第1項第4号・第5号)で、パチンコ店・スロット店・麻雀店(4号)やゲームセンター(5号)等が該当します。

8.まとめ

この記事では、家族滞在ビザの方に限り、2026年10月1日から資格外活動の個別許可を受ければ、遊技場営業店舗(パチンコ店・スロット店・麻雀店・ゲームセンター等)でのアルバイトが可能となった運用の変更について詳しく解説いたしました。手続きや要件の判断に不安がある方は、ぜひ当事務所へご相談ください!

この記事の監修者

かざはな行政書士事務所

代表行政書士 
佐々本 紗織(ささもと さおり)

プロフィール
前職の市役所勤務の中で、国際業務に従事し、外国人支援の仕事に深く関わってきました。
その経験を活かし、行政書士としてより専門的なサポートを行うため、一念発起して資格を取得しました。
2025年5月に、広島県東広島市で入管業務専門の「かざはな行政書士事務所」を開業。
ビザ申請や帰化申請を中心に、外国人の方と企業の皆様を支援しています。

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