永住者の子どもも永住ビザを取得できる?
条件・必要書類・注意点を解説

投稿日:2025年11月12日

「自分は永住者だから、子どもにも永住ビザを取ってあげたい」
そんなご相談をよくいただきます。

ですが、親が永住者だからといって、子どもが自動的に永住ビザを得られるわけではありません。
条件を満たした上で必要な手続きをし、許可されることではじめてお子さんの永住ビザを取得できます。

この記事では、永住者の子どもが永住ビザを取得できる条件や必要書類、注意点を分かりやすくご紹介します。

1.永住者の子どもが永住ビザを得るには?

永住者の子どもが永住ビザを取得できるのは、主に次のようなケースです

(1)子どもが日本で出生した場合

日本で出生した永住者の子どもは、すぐに永住申請が可能ですが、次の手続きを行う必要があります。

  1. 子どもが生まれてから14日以内に「出生届」を市役所に提出する
  2. 母国の大使館に出生届を提出し、子どものパスポートの手続きをする
  3. 子どもが生まれてから30日以内に「永住許可申請書」を入管に提出する

日本で生まれた子どもの永住ビザは、出生から30日以内に申請しなければなりません。30日という期間は非常に短いため、出産前から準備しておくことが重要です。

なお、出生後30日以内に永住申請を行った場合でも、必ずしも永住ビザが許可されるとは限りません。実際には、永住申請とあわせて永住者の配偶者等ビザの在留資格取得許可申請も同時に行います。問題が無ければ、先に永住者の配偶者等ビザで子どもの在留が認められ、その後6か月程度の審査期間を経て、永住許可が下りるという流れになりますそのため、もし永住申請が不許可になっても、永住者の配偶者等ビザが認められているため、親子そろって日本で生活を続けることができます。
一方、申請をしないまま30日を過ぎてしまうと、原則として永住ビザの申請はできません。その場合も、永住者の配偶者等ビザの申請をした上で、永住者の配偶者等ビザの取得が必要になります。
もしこの手続きも行わずに60日以上経過すると、オーバーステイ(不法滞在)とみなされ、退去強制の対象となる可能性がありますので、注意してください。

(2)子どもが日本で1年以上暮らしている場合

次のケースに当てはまる永住者の子どもも永住申請が可能です。

  1. 海外で出生した後、定住ビザ等で来日し、1年以上日本で暮らしている永住者の実子
  2. 海外で出生した後、定住ビザで来日し、5年以上日本で暮らしている永住者の養子
  3. 日本で出生したが、永住者の配偶者等ビザ等を与えられ、1年以上日本で暮らしている永住者の実子

つまり、(1)で永住申請が間に合わなかった人や許可されなかった人でも、永住者の実子であれば、1年以上日本で暮らすことで永住申請が可能となります。審査では永住者(親)の収入や納税状況、交通違反の有無等がチェックされます。

ちなみに、永住者の実子が1年以上日本で暮らすためのビザは限定されていません。永住者の配偶者等ビザや定住ビザだけでなく、留学ビザ等で来日した子どももこの要件を満たします。

2.永住ビザ取得のための提出書類

続いて、永住ビザ申請のために必要な提出書類をご紹介します。(申請者の状況によって、以下にご紹介した書類以外のものを求められることもありますので、ご注意ください。)

(1)子どもが日本で出生した場合の提出書類

【共通書類】

【永住者の実子に関する書類】

  • 出生証明書
  • パスポート ※間に合わなければ、理由書を提出

【永住者(親)に関する書類】

  • 住民税の課税証明書及び納税証明書(直近1年分/1年間の総収入、課税額、納税額が記載されたもの)
  • 住民税を適正な時期に納めていることを証明する資料(直近1年分/通帳の写し、領収証書等)※普通徴収の方のみ
  • 国税(源泉所得税及び復興特別所得税等)の納税証明書
  • ねんきん定期便又はネットの「各月の年金記録」の印刷画面(直近1年分)
  • 健康保険被保険者証の写し/国民健康保険者証の写し
    ※マイナ保険証をお持ちの方は、マイナポータルの健康保険者証情報に記載の「資格取得年月日」が確認できる画面の写し(3か月以内のもの)
  • 国民健康保険料納付証明書/国民健康保険料領収書の写し(直近1年分)※国民健康保険加入者のみ
  • 健康保険・厚生年金保険料領収書の写し/社会保険料納付証明書(直近1年分)※事業主のみ
  • 在職証明書(自営業の場合は確定申告書の控えの写し)
  • 給与明細書の写し
  • 勤務先の会社案内(HPを印刷したものでも可)
  • 身元保証書(英語版もあります)※永住者の配偶者等申請用
  • 身元保証書(英語版もあります)※永住申請用
  • 身元保証人の身分事項を明らかにする書類 ※例:在留カードの写し等
  • 了解書
  • 世帯全員の記載がある住民票(マイナンバー不要)
  • パスポートの写し
  • 預金通帳の写し

※外国の書類はすべて日本語に翻訳が必要です。

(2)子どもが日本で1年以上暮らしている場合の提出書類

【共通書類】

【永住者の実子に関する書類】

  • 出生証明書
  • パスポート(原本提示) 
  • 在留カード(原本提示)

【永住者(親)に関する書類】

  • 住民税の課税証明書及び納税証明書(直近1年分/1年間の総収入、課税額、納税額が記載されたもの)
  • 住民税を適正な時期に納めていることを証明する資料(直近1年分/通帳の写し、領収証書等)※普通徴収の方のみ
  • 国税(源泉所得税及び復興特別所得税等)の納税証明書
  • ねんきん定期便又はネットの「各月の年金記録」の印刷画面(直近1年分)
  • 健康保険被保険者証の写し/国民健康保険者証の写し
    ※マイナ保険証をお持ちの方は、マイナポータルの健康保険者証情報に記載の「資格取得年月日」が確認できる画面の写し(3か月以内のもの)
  • 国民健康保険料納付証明書/国民健康保険料領収書の写し(直近1年分)※国民健康保険加入者のみ
  • 健康保険・厚生年金保険料領収書の写し/社会保険料納付証明書(直近1年分)※事業主のみ
  • 在職証明書(自営業の場合は確定申告書の控えの写し)
  • 給与明細書の写し
  • 勤務先の会社案内(HPを印刷したものでも可)
  • 身元保証書(英語版もあります)※永住申請用
  • 身元保証人の身分事項を明らかにする書類 ※例:在留カードの写し等
  • 了解書
  • 世帯全員の記載がある住民票(マイナンバー不要)
  • パスポートの写し
  • 預金通帳の写し

※外国の書類はすべて日本語に翻訳が必要です。

3.まとめ

永住者の子どもであっても、永住申請には一定の条件や書類審査があるため、必ずしも全員が永住ビザを許可されるわけではありません。永住審査では、親の日本での生活実態や収入・納税状況が重要なポイントとなります。特に、子どもの誕生によって扶養家族が増えると、その分だけ収入要件の基準が上がる点にも注意が必要です。

また、出生後30日以内に「永住申請」と「在留資格取得申請」を行う必要があるため、時間との勝負になることも少なくありません。スムーズに進めるためには、出生前から必要書類の準備を始めておくことが大切です。ただし、提出書類は多岐にわたるため、ご自身で進めるのが難しい場合は、専門家に相談するのも1つの方法です。

当事務所でも、永住ビザ等の申請サポートを行っております。手続きに不安がある方や時間のない方は、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

かざはな行政書士事務所

代表行政書士 
佐々本 紗織(ささもと さおり)

プロフィール
前職の市役所勤務の中で、国際業務に従事し、外国人支援の仕事に深く関わってきました。
その経験を活かし、行政書士としてより専門的なサポートを行うため、一念発起して資格を取得しました。
2025年5月に、広島県東広島市で入管業務専門の「かざはな行政書士事務所」を開業。
ビザ申請や帰化申請を中心に、外国人の方と企業の皆様を支援しています。

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